ノクティルックスM f1.0/50mmはいばらの道ですか?
ライカを始めた時は、ノクティルックスは夢のレンズでした。
いつかは手に入れたいと憧れがありました。
今、手元には降臨された復刻F1.2がございます。
なんどほっぺたをつねっても痛いので、現実なのです。
ある程度のレンズはそろってきたし、ゆっくりしても良いよねと考えておりました。
そう、風の噂でとある情報を入手するまでは・・・。
とあるお店にノクチF1.0があるらしい・・・
店主がかなり厳しくみられる人なので、結構いい物かも・・・と。
ハハハ・・・まぁ、話半分に・・・と電話で聞いてみると、
私が買う為に課していた条件を悉くクリアーするじゃあ~りませんか・・・
マ、マジで?!
・ハードル1:E60であれば1981年製造(バースイヤー縛り)
・ハードル2:完全な美品
・ハードル3:フード等の備品完備
・ハードル4:入荷元(過去のオーナー)がコレクター等の大事に扱う人
・ハードル5:良い感じのお値段(かなり重要!)
うん、これは、頑張るしかないという事で、即取り置きをお願いしました。
問題は・・・お金ですが、8枚玉を人身御供に出すか、
他のレンズを出すか迷いに迷った結果、
M10-Pに旅立っていただくことになりました。
だって・・・そろそろ値下がりしそうなんだもの(笑)
あと、M10モノクロームが優秀すぎて、こっち使うのが楽しいからなんですよね~。
というわけで、ボディと他諸々、下取りに旅に出ましたとさ・・・。
おかげさまで、防湿庫の中にあったライカ社以外のボディは全て消えましたよ。
すっきりしたねぇ。
で、届いたのがコレ。
うん、キレイ、キレ・・・?!
箱ついとりませんな・・・ケースも。
どうも聞き間違っていたのか、レンズと最低限の備品のみですな。
まぁ、良いけどね、もう手に入らないと思ってた1981年の物だし。
というわけで、レンズ手に入れました、めでたしめでたし・・・で終わってたらよかったんですよ。
ハッピーエンドは誰もが求めますが、
この時点ではバッドエンド直行でしたね・・・
誰だよ、こんなフラグ立てたの!!
ハッハッハ・・・笑うしかない!!
なんと・・・ピントが家出したレンズでした(チャンチャン)
F1.0のレンズで極浅のピントが全然あいませ~ん。
最短で撮影すると後ピン、無限遠は行き過ぎてオーバーインフ。
買ったところに聞いたら、うちの店ではミラーレス機や
フィルムで使う事考えてそういう調整をしているとの事・・・
はい???
理解が出来ぬ・・・色々と。
レンジファインダー機で撮影する意味がございませ~ん。
誰だよ、そんな言い訳考えたの!!
整備したのは〇〇カメラか?!
でもね、ノクティルックスのF1.0って、結構ピントが怪しいレンズとして有名なの。
有名なお店の方に相談したこともありますが、ピントはかなり怪しい個体が多いので、
買うならばちゃんと調整された個体でないといけませんよと以前に注意を受けてたんですよねぇ。。。
orz やらかしたか・・・
遠方から確認なしでお取り寄せしたのが間違ってたのか・・・。
すんげー無理して買ったんですけど、
ビゾなEVFか背面モニターでピントあわせるしかないの?!
悩みに悩んで、方々のメンテできそうなところに相談しましたが、
それ無理ちゃう?とか、
E60はちょっと・・・とか、
程度は良いからそのまま触らずに居たほうが良いよ!
等と良い答え貰えずにいたんですよね。
諦めかけてたその時、とある紳士からお助けの声が聞こえてまいりました。
ライカは人の縁が出来るカメラですね。
私は 良い人 と巡り合いました。
ありがたやー、ありがたやー。
お預けする事1週間、良い結果を頂くことが出来ました。
良い感じでピントが来るようになったと・・・。
やった~!!
試しに最短撮影距離の1mで撮影してみると・・・
8の所にジャストにピント来てるー!!
やった~~~~~~!!!!!!
どのような対応を頂けたのか聞いてみますと、
色々調べたうえで間に2mm程度のスペーサーを入れたとの事。
また、前のメンテした人がねじ山をやらかしており、かなり難儀したとの事・・・
ご苦労をお掛けした事、誠に申し訳ございません。 m(_ _)m
前にメンテしたところは、ええ加減な仕事をするなー!!
高いお金とってるところやろ、たぶん。
どこのメンテ会社か、買ったところにマジで聞いて、そこがメンテした物は
買わないほうが良いかもしれないと思ってきました。
私としては、思い入れを強く持って買ったレンズなので、
ホント使えるようになって感謝感激雨あられです。
では、早速試写してみま~す!!
◆試写結果◆
以下は開放F1.0での試写になります。
拡大してみますと・・・
思った位置にピント来てる!!
此方も拡大してみますと・・・
うむ!!
コレもピントはばっちり来てますね~。
デジタルだと解放で撮れるので楽しいです。
どんどん行ってみましょう
開放とF5.6を比べてみます。
開放は白飛びさせちゃってる面もありますが、比較するとF5.6は流石に全体がかっちりとしてますね。
線は細い感じだと思うので、繊細に写る感じですかね~。
M10モノクロームでの撮影は楽しく、隅から隅まで写り方を見て楽しんでいます。
-★- まとめ -★-
Noctilux-M 50mm f/1.0 E60 2ndは、開放時は視線誘導が上手く、周辺減光も劇的で
面白い画が撮影できるレンズだと思います。
背景が葉っぱのような細かい物では、かなりボケが暴れる時もあるので、
そこも含めてどう写したいかを考えるのが楽しいレンズですね~。
ちなみに、準筋トレレンズなので・・・こんな感じにデカいです。
(ホントの筋トレレンズは、ズマレックスとか重いのあるから、コレは軽いほう)
使ってると大きいなぁ・・・となりますので、
ボディによっては合わないと感じられる方もおられるかもですね~。
ズミルックスF1.4、復刻ノクティルックスF1.2とノクティルックスF1.0を並べてみると
これだけ大きさが違うので、使う人は結構覚悟居るのではないかと思います。
ライカのレンジファインダーはレンズも小さくボディも手ごろなのが
使い勝手を良くしていると思うので、デジタル機ならともかく、
フィルム機で使う場合は、見た目も重さも大きさも相性あるかもね!